私のパソコン歴(4) : 芋づる式コミュニティ

昨日の続き。今日は高2くらいまでの話。 明日は高3の話。

セキュリティ&プログラミングキャンプ

ひょんなことから参加したこの合宿イベントは、日本の中でも選りすぐりの優秀な人たちが集まっていた。 自分でOSを作った人、Webサービスを作った人、分散ハッシュテーブルを実装した人、勉強会を主宰している人... この環境下において、ちょっとC言語JavaPerlを触ったくらいでいい気になっていた自分は完全に底辺の存在だった。 事前の準備として、Ubuntuを自分のノートPCに入れたり、先生に個人授業をしてもらったり、 問題特定に役立つ様々なコマンドを覚えたり、パケットキャプチャをしてみたり、・・・とやってはいたが、それでも底辺だった。

自分の実力を思い知った私は、変な見栄を捨て、分からないことはぜんぶ分からないと言うことにした。 もちろん言い出すまでは恥ずかしいが、この姿勢を持つことで色んな人が教えてくれた。

セキュリティクラスの"セキュアなOSをつくろうコース"に入った私は、セキュアOSのしくみとセキュリティについて4泊5日学んだ。 自分は授業で習った程度しかUnix系OSを知らなかったが、講義内容は丁寧だった。

バースデーアタック、SYN flood攻撃、バッファオーバーフロー攻撃、DNSキャッシュポイズニング・・・など 主要な攻撃手法についてよく理解することができたし、その危険性や倫理についてもしっかりと叩き込まれた。 おかげさまで講義が終わるころにはTCP/IPのスタックもだいぶ覚えていた。

講義が終わると、毎晩ホテルの談話室に集まってワイワイ技術トークで盛り上がっていた。 「SMTPは知っているがGmailSSLが必須なのでしゃべったことがない」と私が言うと、 その場でノートPCを取り出してopensslコマンド上でSMTPを喋るのを実演してくれたりもした。

最終日、協賛で献本された本が参加者に分け与えられた。私はここで初めてオライリー本の存在を知った。 ちなみに私がもらったのはネットワークスペシャリスト合格読本とHacker Japan無線LANセキュリティのムック本。 もらった本を読んで知った単語もたくさんあった。

そして別れ。参加者もチューターも講師もみんなTwitterをやっていたので、私も彼らをフォローした。 そして私はTwitterにどっぷりとハマっていった...。

Twitter

セキュリティキャンプで知り合ったメンバー、チューター、講師の人たちをTwitterでフォローしたあと、 そこから芋づる式に色々な人をフォローしていった。

2009年ごろにTwitterにいた人たちは主に「アーリーアダプター」と呼ばれる人種で、 新しいものを受け入れ、積極的に情報発信をする人たちだった。 高専や大学で勉強している学生、会社員、専業主婦、同世代の中高生・・・ 最新の技術情報はもちろん、趣味を仕事にするべきか否かとかいった価値観の違いをよく見ることもできた。

当時の私の基本スタンスは「知らないことは聞く」。疑問を投げかけると、その道の人が答えてくれることもあった。 人から面白おかしく話を聞くという行為を繰り返していたら、いつの間にかそれが得意になっていた。*1

勉強会

Twitterで知り合った人たちは情報発信が活発な人たちで、勉強会に参加している人も多くみられた。 周りの空気に飲まれ、私も勉強会に顔を出すようになった。

勉強会ではライトニングトークと呼ばれる、おやつみたいな短いプレゼンもある。 私はここで色々なひとのプレゼンの技を見た。そして、マネした。

高校生が懇親会に参加するのは相当珍しかったらしく、参加者のひとはよく色々な話をしてくれた。 聞いているだけではもったいないと思い、簡単な発表をしたりもした。

*1:だからいま自力だけで解決できなくて困っている、ともいう